2016年08月09日 SEKIKAWA BIODIVERSITY PROJECT:杜の園芸 矢野智徳さんの森や自然と仲良く暮らすワークショップ レポート!

2016年7月9日に開催した SEKIKAWA BIODIVERSITY PROJECT のイベント【杜の園芸 矢野智徳さんの森や自然と仲良く暮らすワークショップ】のご報告です!

当日は小雨のそぼ降る中、関川村の方々はもちろん、お隣の胎内市や新潟市からいらっしゃった方々も交え、大人子供合わせて30名以上の参加者にお集まりいただきました。

どうもありがとうございました!

「森を活用する」前に、まずは森や山などの自然が何を求め、どう生きているのかを知ることが大切です。
自然はどんな状態にあっても、必ず「健やかになる」方向に向かい変化していきます。その「自然が求める方向性」を理解し、それをサポートするように人が手を加えれば、よりその健全性の回復を促進できます。そしてその回復への流れと折り合いを付けられる活用の仕方を見出すことで、人が関わり続けることが自然を活かすことに繋がっていくのです。
そのためにはまず、森や自然が今どういう状態にあるのか、そしてそこからどこへ向かおうとしているのかということを、感じ取り、読み取ることができるようになるために、自然の見立て方を矢野さんにレクチャーしていただきました。

ワークショップの内容は、まずプロジェクトの中心地である「だいわの森」を見立てながら手入れの指導を仰ぎ、その後川を挟んで森の対岸にある遊歩道を舞台に、開発で痛んだ自然への手入れ法を実践交えて学ぶという予定でしたが、朝の集合場所である森の近くの公園の駐車場に植えられている植生を見回した矢野さん、そこからすでに講義スタート。
公園を出るまでに30分、さらに森への200メートルほどの道中にも様々な学びのポイントがあったようで、森に入る前にすでに1時間のレクチャー (笑)
けれども駐車場周りや公園、橋や道路脇の空き地など、皆さんが普段接する機会の多い状態の自然を題材にしてのレクチャーは、イメージが掴みやすくてとても分かりやすい。

森ではいきなり崖を下って川辺まで降り、森の中と外縁部の植生や地肌の様子の違い、水際の土の詰まり具合などを詳しく解説。さらに水脈や空気の流れ道を辿りながら森の中を歩き、自然の中での「要となる水脈・空気脈」の見方と、その働きを体感。
森の様々な場所によって、風の感じ方、音の聞こえ方、温度、雨の落ち具合、光の差し込み具合が違う。その違いや、それぞれのつながり方、関連性をよく考えながら観察していると、森の中に脈が見えて来る。その脈が、森の「求め」を現しているように感じてくる。

この森の状態はかなり良い方だけれど、それでもまだ息が詰まって苦しそうな所があるので、それを心地よく流してあげるともっと元気になっていくと矢野さんは仰る。そしてその方法は「道作り」にあると。地表と地中の双方を流れる要の水脈を確保し、それに沿って動く空気の流れをさらに良くするために、その空気脈に沿って人の動線となる道を作るのが良いとのこと。人の流れが、森の動脈静脈の血流の流れを促進することになるのだそう。
なるほど。確かに人の社会においても「道作り」は「ヒト・モノ・カネ・情報」の流れを生み、その交点は活性化され栄える仕組み。これは経絡やチャクラなどの人体システムでも同様。
森の中のチャクラと経絡を整える、ということのよう。
ということで、SEKIKAWA BIODIVERSITY PROJECT においてまず「だいわの森」で最初にやることは、「水脈空気脈を活性化させる動線としての道作り」ということになりました。まずはしっかり森を観察して見立て、水脈・空気脈・人の動線が相互作用する「道」の設計図を描かなければ。(結構な課題です。。)

お昼は森の隣に立つ御宿 玄太郎にて皆さんでお蕎麦を。ここのお宿ではランチだけお蕎麦を出しているのですが、これが絶品。矢野さんも大好物で、関川村に来ると必ずここでランチとなります。

お蕎麦を食べている間に雨も止んで、午後は吊り橋を渡った対岸の遊歩道へ。その途中の駐車場に植えられているモミジの葉が詰まりすぎていて苦しそうだと、矢野さんおもむろにノコギリでモミジの木の葉を間引き出す (笑)
自然が苦しそうだとほうっておけないのです。だから我々は矢野さんのことを「大地の再生医」と呼んでいるのです。
遊歩道では踏み固められてカチカチになってしまった大地に、移植ゴテで少し土をほぐすことによる手当て法をレクチャー。ほんの少しの手当てでも、あとは雨による水流や落ち葉の流れ込み、溜まりなどで自然は自力で健やかさを取り戻していくとのこと。早速みんなで移植ゴテを手に、大地の手当てを実践してみました。
ただ「土を掘る」というのではなく、苦しむ大地に「手当てをする」という意識で向かうと、移植ゴテで地球に触れる行為が違うものに感じられてきます。仲良くするって、こういうこと。

参加者の皆さんも、矢野さんのお話聴きながら実際に森を歩き、川へ降り、大地に手当てをした様々な体験から、それぞれに色々と感じること、思うことがあったようで良かったです。
関川村の森や里山は、このように人が自然を身近に感じ、共に仲良く暮らすことを体感していただくには、とても規模感の良いフィールドだと思います。SEKIKAWA BIODIVERSITY PROJECT では、これからも色々なイベントやワークショップを企画していきますので、ぜひご参加くださいませ☆